霊泉幼稚園

11月の聖書の言葉

私の隣人とは誰ですか。 (ルカによる福音書1029)

「私の隣人とは誰ですか。」新約聖書の一節です。イエス様と対立した律法学者という人がたずねました。これに対してイエス様は「善いサマリア人のたとえ話」で答えます。

-ある人が旅の途中に追いはぎに襲われました。何度も殴られて、道端に放置されてしまいました。そこに三人の人が通りかかりました。最初に通りかかった人は祭司でした。祭司は倒れた人を見ましたが、道の反対側を通って行きました。次に来たレビ人も、同じように道の反対側を通って行きました。そして三番目に通りかかったサマリヤ人だけが、このけがをして動けないでいる旅人を助け、介抱してあげたのです。-

ちょっと語句の解説をします。「サマリア人」というのは当時嫌われた民族でした。倒れた者を助けなかった「祭司、レビ人」は当時尊敬された人々でした。倒れた人を見ただけの偉い祭司やレビ人のように掟を大切にしすぎて、命や人を大切にしないことのないように、との教えです。私たちは掟やルールを楯にして、自分の立場を守るために線を引くことがありますが、掟やルールを超えたところに真の愛があるのです。

けれども、もう一つ大切な教えがあるのではないかと思います。そう教えられても、善いサマリア人のようにはなかなかなれない私たち人間は、道端に倒れた者なのではないか。そんな人間のところへイエス様が近づいて来て、介抱してくれたのではないか。 善いサマリア人になれないような人間のために、イエス様はこの世界に来てくれたのではないでしょうか。

園長:山田原野

 

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